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【 2008 / 12 / 18 】
年末と言う事で、今年一年の個人的オススメ作品を勝手に紹介してみます。
● 2008年の良かった小説 ●
(絞れなかったので4作品+1で)
・ ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎
まあ、ベタですが個人的には群を抜いて一位です。
恐らく数年以内に確実に映画化するでしょうね。キャストが気になる所です。
伊坂幸太郎らしい独特な会話、台詞の面白さ。登場人物一人一人の生き方の格好良さ。一切、緩む所の無いストーリー展開。
自分の過去を投影させながらも一人の人間を助ける為に、皆で尽力する。本当にこの話は格好良いの一言につきます。
最後の展開が少々気に食わない人がいるかもしれませんが、まさに娯楽作品としては文句の付けどころがありません。
・ ラン 森絵都
人生を生きる事の辛さ、苦しさ、それでも力強く生きていかなければいけない、といった、そんなメッセージ性の強い作品です。
不幸に囲まれながら生きてきた主人公と他人とのやりとりが繊細に描写され、人間の成長の過程、力強さを描いています。
若干、特殊な設定で色が強い部分もありますが、落ち込んでいる時に読むと、とにかく勇気づけられます。
必要な描写だけを描く巧さは、さすが直木賞受賞作家といった所。
読み終えて、とても清々しい気持ちになれた作品。オススメです。
・ みなさんさようなら 久保寺健彦
出版年で言えば2007年11月になるのですが、自分は今年に入って読んだので今年と言う事で。
過去に遭遇した事件の影響で、団地から出る事が出来なくなってしまった少年を主人公として、
一年ずつ時間経過させながら描かれていくお話です。団地内のケーキ屋で働き始め、
夜には団地内の治安を守るパトロールに出かけ、やがて、団地内で恋愛をして、団地内で様々な事を学んでいきます。
それでも時間が経ち、徐々に団地から同級生が去って行く中、最後に残された主人公はどんな行動を取るのか。
上記の「ラン」に続いて、こちらも落ち込んでいる方には是非読んでいただきたい作品です。
・ ラットマン 道尾秀介
「ようこそ。ここが、青春の終わりだ」
帯のこの言葉を見た段階で相当グッとくるものがありましたが、中身を読んでさらに衝撃を受けました。
まさにミステリー小説の王道とも呼べるような事件を解決していく展開。
そして、最後に待ち受ける主人公の心中と、読者側の誤解。二重、三重の表現とトリックには目を見張るものがあります。
第一章の主人公の心理描写、及びクライマックスでのライブシーンの描写には衝撃を受けました。
他人を思いやる心から生まれる誤解による悲劇。
これ程までに人の心を抉るような文章が書けるようになりたいものです。
・ ストーリー・セラー 有川浩 (雑誌Story Seller内)
文芸雑誌に収録されている中編と呼ばれる類いの作品ですが、とても秀逸です。
一本の作品の完成度で言えば、長編を合わせても個人的にはかなり上位だったかと。
ラストの、決して映像化する事が出来ない、文字だからこそ出来る一目見るだけで圧倒される程の力強い感情の表現。
正に圧巻で、読み終えた後はしばらく放心状態になりました。
雑誌と言う事もあるので今から入手するのも難しいかもしれませんが、機会があれば是非どうぞ。
長くなってしまいましたが、どの作品もとても素晴らしいので、興味がある方は是非読んでみてください。